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言の葉の庭

監督 新海誠 公開・2013 

いや美しかった…雨の日に見たくなる作品ですね。もちろん晴れの日に見たって作品の素晴らしさは変わらない…。水と緑が綺麗でした。雨つぶがこんなに美しいなんて、日々、雨の日やだなーって思うのですがこれを見ると雨って素敵やん…と思える。霧のたちこめる公園、見ず知らずの男女が東屋で出逢う。雨の日は午前の授業をさぼりここへ来るタカオ。そして謎の美女。社会人なんだけど時間帯的にこの人もさぼり…?後にこのミステリアスなお姉さんの素情が分かるのですが。出逢って早々、短歌を残し去る女性。「雷神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」…万葉集にでてくる短歌だそうです。意味は「雷が鳴って雲が広がり雨が降ってくれたら貴方をここに留められるのに」だそう。この短歌が最後、また効いてくるのですが、はじめは何?何言ってんのこの姉ちゃん…としか思えないんですよね。けど、いい!そのミステリアスなところ、惹かれてしまう。そのミステリアスな大人の女性というところにタカオも惹かれていくわけなのですが。タカオ、15歳の高校生だけど明らかに精神年齢高すぎでやばい。この歳でちゃんとやりたい目標があるというのが周りの学生と違うところ。しかも靴職人て…マイナーにもほどがある。しかもちゃんと専門学校行くための資金をバイトで稼いでいるし、欠点がまるで見つからない。欠点なのかどうかわからないけど、周りのことにあまり興味がないのか、ひたすら自分の世界に没頭するとこは良いとこでもあり悪いとこでもあるような。ミステリアスお姉さんは後にタカオの学校の古典の先生、ユキノさんということがわかるんだけども、そのことに気づかないタカオですから…。学校でも違う世界に住んでいたタカオだからこそユキノを救えたと思う。ユキノの抱える問題は本当に理不尽で彼女は何一つ悪くないことで。壊れた心を治すための雨…なのかもしれない。うまく歩けなくなったユキノに歩きたくなるような靴をつくる…泣ける。ここで何故タカオが靴職人を目指すというキャラになったのかがわかります。流れる音楽、風景、季節が六月から冬に至るまで。風景は実写に近いんだけども、実写じゃないのはとても綺麗な部分を切り取っているかのように思えること。街並みとか電車とか全てが美しいんだよね…。すべてたぶん実在する場所なんだろうけど、そりゃ聖地巡礼したくなるよっていう感じです。あの世界に住みたくなるんですよね。そして初めの短歌の返しでタカオが「雷神の 少し響みて 降らずとも われは留らむ 妹し留めば」と言う。訳は「雷が鳴って雨が降らなくても私はここに留まるよ貴方が引き留めるなら」…良い…。短歌で思いを言いあうって素敵やん。ユキノは27歳、年齢差12だけど、この年齢差が良いよね…!27歳でババアはいけない…全然まだ若いから!!これだけ年齢が離れていてもタカオの精神年齢では追いついてると思う。俺はあの人からしたらただのガキだ…ってタカオ言ってるけどガキじゃない…。これからが末恐ろしいよ。ユキノとタカオの遠距離恋愛と、靴職人になるタカオの未来。どちらも気になる感じで物語は終わり…途中、秦基博の「Rain」という曲が流れるんですが、感情が高まるシーンとともにやってくるので管理人、ドキッとした…。きたぁぁぁぁ!って感じで。作中のタカオがユキノの足に触れるシーンもドキドキしたし、エロいことしてないんだけどこう艶っぽいというかね…まじめに靴作ってるんだけども。とにかくよかった…。音楽にもかなりこだわっていて。非常に芸術度が高い作品でした。雨の日に何度もみたい…。

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魔女の宅急便

監督 宮崎駿  公開・1989 

数年ぶりの更新…いつもサイトを覗いてくれてる方々に感謝。管理人、生きてます。なかなか映画の感想書くぞって気になれなくて数年。やっと書こうと思えました。やっぱジブリ最強。ジブリってほんとたまに無性に見たくなる。そして魔女の宅急便は何度も見てますが飽きない…!

OPから野原に寝そべるキキ。風がとても気持ちよさそうに吹いています。ちょっと強いくらいの風。物語の初めから最後までこの風はとても重要な感じになっておりまして。ストーリーを加速させるのに、何度も風を吹かせるわけです。キキの初仕事は強風によりお届け物が飛ばされ、飛行船は強風によりロープが切れ空へ…。あと箒にのってる浮遊感がたまらないですね。上から見た街並みとか、キキ視点の風景で見ている者も飛んでいるかのような錯覚に…。13歳で一人立ち。田舎から大きな街へ移り住む。海の見える素敵な街だけど、中に入ってみれば結構冷たい人達…。頼るものもなくて希望を持って行ったのに、一瞬で理想みたいなものが崩れる。魔女だけど、ただの未成年としか見られないし、キキ、街の洗礼をうける姿は見ていて、がんばれ!とキキのお袋さんのように見守るわけで。そんな不安ななか、トンボっていうなんかチャラい男の子にナンパされ、レディに話しかけんな!!とブチギレ。ほんとただのチャラ男なんだけど、物語が進むにつれて別にチャラくなくない?ただの好青年なんじゃない!?ってなる。夢に向かってまっしぐらの社交的なリア充。友達も多くて~みたいな。キキがムカつくのもなんとなく分かります。やきもちも入ってると思うけど、街に馴染んでる羨ましさというのもあるような。そして同世代の女の子はオシャレでボーイフレンドもいて。それに比べキキは黒い服。で、宅急便という仕事。そのギャップがちょくちょく画面から伝わって、キキ、がんばれ!いいじゃない…!その服だって似合ってるよと声を大にして言いたい。けど羨ましいよね。街には冷たい人もいるけど優しい人だって沢山いるわけで。パン屋のおソノさんなんて、まじ良い人…。ふくよかな人だなぁって思ってたけど、あれ赤ちゃんいたんですね。最後に知りました!今更っす!キキの魔力が終盤、弱まって飛べなくなるんですが、それと同時にジジも言葉を無くす。ただの猫さんになってしまうんだけど、なぜ喋らくなったのか…管理人の考察は、一つはジジは恋愛してただの猫になった…彼女をつくり普通の猫社会に馴染んだから喋らなくなった。ジジの魔力が逆になくなった。キキの魔力で言葉がわかるというのもあるけど、ジジも普通の猫じゃないだろってことで。二つはキキが自立した大人になったから。まだ不完全だけど、確実に成長した。ジジとの会話はじつは全て妄想。最後、キキがブラシで飛んで魔力が戻ったにもかかわらず、にゃーだったのは…もうジジと喋らなくても一人で大丈夫だから。って勝手に思ってるけどどうなんでしょうね。作った人にしかわからないのか、作った人もわからないのか。これもなにかのメッセージなんだろうけど、まだそこまで深読みできない!何度も見てんのに!!あと、お気に入りは絵のお姉さん。ウルスラって名前があるのに、物語では一回も呼ばれない。EDでも声優のみなのでわからない。けどとても重要な役。居なけりゃキキはどうなっていたんだ…というくらいに。話は後味よくて、スッキリするし元気になれる。今でも元気ないときに見ます。ちょっと明るくなれるんですよね。↓以下 気になるシーンとか

■絵に描いたようなキキ一家。お父さん、高い高いして~はヤバい。13歳であれはできない。管理人、若干ひく。
■突然の雨、貨物車で一夜をあかす。干し草が良い匂いなのは画面とおして伝わってくる。お気に入りシーン。
■作中の音楽の入り方が絶妙。OPのラジオからEDからサントラまで…心地よい。
■朝のキキ、トイレシーンはいらないんじゃ…と思ったら、わざと入れたらしいね。宮崎作品の女の子はう○こもし○こもしないんじゃない?という意見から、そんなことない!みたいな反発?ちゃんとリアリティーをだそうということだったと、どこかで読んだような聞いたような。
■初仕事なのにお届けものが結構雑な扱い。振り回して鳥を撃退するキキ。それ苦情くるから…
■ジェフ可愛い
■ニシンのパイのお婆ちゃんの優しさ…孫の態度の違いに真っ青。
■街並みが綺麗。細かく取材したのがわかる。スウェーデンらしいね。
■キキ、ツンデレというか思春期のあれ。本当は仲良くなりたいのに素直になれないの!
■キキとウルスラのシーン。飛べなくなったキキに対して。「そういうときはジタバタするしかないよ。描いて、描いて、描きまくる」でもやっぱり飛べなかったら?「描くのをやめる。散歩したり景色みたり、昼寝したり、何もしない。そのうちに描きたくなるんだよ」なるかしら?「なるさ」
■ウルスラ、自分の絵にたいして「今までのは全て人のまね。自分の絵を描かなきゃ」くるしかった?「それは今も同じ けど前より絵を描くってことわかったみたい」
■ウルスラの口癖「私そういうの好きよ」
■キキ「ここに会いにきていい?」ウルスラ「私もときどき会いにいくよ」キキの相手役はトンボでなくウルスラだと思ってます。ラブすぎる…。
■ニシンのパイお婆ちゃんからケーキのプレゼントで管理人号泣。
■まさかの…ブラシで空を飛ぶ。集中して飛ぼうと気をためてるシーンは無音で、ぞくっとしました。
■落ち込むこともあるけれど、私、この町が好きです。



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借りぐらしのアリエッティ

監督 米林宏昌  公開・2010 

滅びゆく種族(小人の少女)と死んでしまうかもしれない病弱な青年の心と心が通いあう過程と。出会いと、変えることのできない宿命と、切ない別れと…。小人の世界から見る人間世界は大きさはもちろん、自然とかも全然違うんですね。自分よりも植物が高い位置にあるという空間が、画面を通して伝わってきました。緑が綺麗ですね~。夜の狩りの台所のシーンなど、昼間は生活音で溢れているから再現して、まな板をたたく包丁の音などを全体に響かせていましたが、とてつもなく大きく聞こえました。小人だとああいう風に聞こえているんだ…という臨場感が半端なかったです。小人の生活可愛いなぁ(*´ω`*)サイズがすべてミニチュアって…。ドールハウス好きにはたまらない作品なのではないでしょうか。しかし、ホチキスの針がアリエッティの洗濯バサミよりでかいって…。あの大きさは間違いなく洗濯バサミではありませんよね。文具系の何かですよね…紙とか挟む感じの…。大きさの矛盾はいくつか感じましたが、それも笑えるネタになりました。そんな神経質に細かく見ていく必要などないよ!アリエッティなんだからさぁ!登場人物はどれも魅力的で感情がすんなり入り込めました。個人的にお父さん、やられました…。なにあれ両面テープでぺたぺた壁のぼってるだけなのに動作がいちいちカッコイイから…。テープ切るとこのナイフの使い方とかプロすぎて惚れる。あと足を怪我してスピラーに担がれてるとこなんか…もう。足は捻挫でしょうね…。しかし大げさに運ばれてるとこ見ると、頼れるんだか、肝心なところは天然だったりするかもしれないとか妄想が膨らんでしまって大変でした…。いやもう犯罪的にエロい(;゚∀゚)=3 スピラーも野生児で良かったですし、翔さんも病弱なくせに結構活動的だったり(アリエッティを守るためよね)いきなりベットで虚脱してたり、静と動の差が激しくて、面白い子だなぁと思いました。小さい頃から他の人とは違った人生を歩んできているからか、心臓が弱く常に「死」を考える生活にあるせいか、考え方があの歳の子供にしては大人びていて、自己流哲学を持っていそうな。自然と本ばかり読んで博学になっちゃうよね!ハルさんに小人の存在をバラしてしまう原因をつくってしまう翔さんだけど、自分のミスは完璧に全て責任もって素早くなかった事にできる。処置はええええ…翔さんが凄すぎて逆に鳥肌。あの素早さは何なのでしょうか…庭にいたはずなのに、もうベットの中で読書すか…瞬間移動ぱねぇ…。ハルさんは樹木希林でしたね。もうハルさんが恐すぎて震えた。小人=シロアリみたいに。そんなにいねぇっつうの!!駆除されてたら絶滅だわまじで…。他に仲間いて良かった…スピラーが頼りです。声優さんも全て俳優さんだけども、違和感全くなくて、アリエッティ役の志田未来ちゃんは本当にあっていたと思います。そして音楽も良かったです。ラスト、「君は僕の心臓の一部だ…」から流れるセシル・コルベルの曲…じ~ん。あそこで泣きました。サントラとか欲しいです。癒される…。

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つみきのいえ

監督 加藤久仁夫  公開・2008   (短編アニメーション映画) 

号泣でした。この短い12分という枠のなかで、一人の人生を「積み木」に例え、過ぎ去った過去の出来事は水没してしまうという不思議な環境の中で、一人生活するおじいさん。絵本のようなやさしいタッチで描かれる世界は綺麗で、触れたくなる感じ。ナレーションがあるとおじいさんが何をしているのか分かりやすく説明してくれますが(長澤まさみちゃんが)…不要です!人の声もなく、生活音に耳を傾けて、今、この人が何をしようとしているのか、どのような思いにふけっているのか…想像してください自分で。人生ってなんぞ…。あの頃は良かった楽しかった?おじいさんの思い出は楽しいことばかりが思い出されていましたね。しかし、ふと切なさが。もうそこにおばあさんはいない…とかね。何故おじいさんが一人になってしまったのか。娘夫婦は今何をしているのか。孤独や哀愁が漂う寂しくて空虚な世界。…なんだけど、毎日の生活を規則正しく送るおじいさん。部屋が水没してしまったら、またその上にレンガを一つずつ積み上げて家を完成させていく。そして新しい「つみきのいえ」が出来て、何も変わりなく生活していく。人ってどんなことがあっても生きていかなければならないんですね。それが人生なのでしょうか。水没した町、水から顔を出す微かな家達が魅力的です。交通手段は船。おじいさんが釣りをしたり、パイプを水中に取りに行く時ダイバー姿だったり、すべて可愛かったですおじいさん(*´ω`*)この短編アニメーション、第一印象では日本人が造ったとは思えなく、普通にどこか外国の絵本作家の映像化?と思っていましたが、全部日本製でした。メイドインジャパンでした。素晴らしいアニメです。加藤久仁夫監督の作品見たくなります。是非、ナレーションなしで見てください。

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コクリコ坂から

監督 宮崎吾朗  公開・2011

あの頃が懐かしい…とかいう年代の生まれではない管理人にとっては、まるで異世界でした。部室棟があんなにかっこいいとは…。カルチェラタンいいなぁ。あの埃っぽさとか、ごちゃごちゃした感じ。あそこで住みたい。学生達の自由になれる避難所だよね。そりゃ取り壊し反対するに決まってます。大人に反発する生き生きした学生達がこう、集まって何かする…。青春ていいな。ほのかな恋愛もありなのですが、淡々とすすんでいくので表面的には、甘いような雰囲気を味わいましたが、雰囲気だけです。ただシナリオだけに沿って展開される映画。平坦で、メリハリもなく。ただ真面目につくってみました…っていう映画だよ!!!!管理人は、はっきり言って好きではない。なぜなら、「普通」だからです。昭和ノスタルジー…、ただ材料に助けられているだけにすぎないような気がしてならない。あと気になるのはキャラクター。造形は個性があって好きですが、動きというか台詞というか、なんか人形がしゃべっているかのような違和感を感じてしまいました。生きてないキャラクターに思えました。台詞が違うだけで、中身は皆同じ人間みたいな。学芸会見てるみたいでした。唯一、気になったところは俊と水沼の関係ぐらいです(ノ´∀`*)すみません…。あと、海ですが、海は何故あんなにお通夜みたいな顔してるんですか…。初めの、朝起きてから食事を作る過程が全然楽しくありません。音楽は好きなんですが、それに伴っていない人物。主人公に影がある理由はお父さんの事なんだろうなぁ…って思いますが、ずっとそれを思うほど海はくよくよしてないと思うし、しっかり者なんだから母ちゃんみたいに明るいと思うんですよね。うーん、個人的に消化不良。登場人物をもっと掘るべきだったと思います。表面だけじゃなくて、ちゃんと顔がわかるような。真面目にガチガチに取り組んだ作り手を投影しているようで居たたまれなかったです。背景とか音楽は好きでした。

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