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SAMURAI FICTION

監督 中野裕之  公開・1998

今から300年前、俺はこの男だった と、空から地上を眺めるような、雲の合間を漂っているかのような、不思議な感じで物語は始まる。白黒画面で何やら古臭さを演出しているのか、と思いきやそこにある監督の意図は黒澤明リスペクトからでした。軽快な音楽がテンポよくて、ロックンロールなファンキーサムライ映画。人が斬られるシーンや炎が立ち上っているシーンは  を画面に入れ、白黒との差が明白。淡々とならない、印象的なメッセージとして色を使っている感じ。作中で語られるが、「善も悪もある。それが人間。命を奪う理由はない。天から授かった命をまっとうすること。」これが人に与えられた使命であるということ。大切なのは全力で命を燃やし生きることなのですね…。実にシンプル。何故私は生きているの?と小難しく考えている人にズバッと言ってやりたい感じにさせます。最後、平四郎が川の底から宝刀をとってくるシーンでは、  綺麗な川の色が広がる。血の赤とは対照的。、=生 =死 という意味なのではないのかと考えてしまった。劇中ではこの赤と青しか色がついていないので、そういうメッセージだったのではなかろうか。最初、空から始まったのは平四郎がきっと人としての生をまっとうし、神か仏か…高い領域に行った感じで、過去、こんなことがあった…と振り返っている感じで、そしておそらくこれから別の生を生きるかもしれない暗示…なのかと思いましたがどうなんでしょ。見終るととても平和な気分で何度でも見ようという、良い気分にさせてくれる作品でした。ヒロイン小春の緒川さんが女の子らしい可愛らしさとこれから女性になる美しさが同居していてなんとも癒しでした。平四郎うらやましい。お勝の艶やかさにもやられつつ。熟された女の人のなんと美しいこと。夏木マリさんカッコイイ。二人の女の対比もよくて。どっちが好き?と聞かれたら両方です…と答えます!個人的に忍者集団が可愛かった。キャラがひょうきんなのが多いので台詞とかやりとりが楽しい。特に神戸さんはやばい、面白すぎる。

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シャーロック・ホームズ

監督 ガイ・リッチー  公開・2010

ホームズがかなり肉体派なのには驚きました。そういう武術をたしなんでいたのですね。あとワトソンがカッコイイのですが…。往来のちびデブオッサンという概念を取り払って本当によかった…と思いました。元ある話を違う作り手が新たに脚色するという方法は、それ以前のファンもこれからのファンへも良いアプローチになるのだと思いました。これがホームズ!じゃなく、こういうホームズもいるよ?みたいな…それほど、ホームズさんが長年愛され続けている証拠。話は軽快に進み、飽きない感じで引き込まれ、なるほど的解決。事件解決とともにまた新たな事件。今後につながるモリアーティ教授の存在。なんといっても人間関係の面白さが際立っていましたが。監督は同性愛否定で単純に男同士の友情、そこから生まれる嫉妬とかそういうの面白いとおっしゃっていたのですが、仲のいいオッサン同士としては半ば大丈夫なのかなと思う面も多々ありました。メアリーとの結婚をホームズの許可がないとできないのかワトソンは。ホームズもメアリーの欠点とか探してやるな!良い人なのだから…アイリーンという魔性女のキレ者に惹かれているホームズもかなり見どころでした。ホームズ、ワトソン、アイリーンの三角関係もなんだかはらはらします。アイリーンはワトソンの事、大嫌いなんですよね…ホームズ思いの良い友達だと理解しながらも、どこかワトソンが嫌い。ワトソンも、唯一ホームズが気になる女性、しかも犯罪者ですから、警戒しますし守ろうとします。…なんだこれ。なんだこの関係。あと、何度も実験の犠牲になるワトソンのペット(二人の犬らしいんですが)が可愛くて…おかしくて。これはシリーズ通して見たくなる感じです。映画の作り手が詳しく時代背景を理解し、キャラクターの詳しい洞察をしている。それが面白い人間関係をつくる。そして背景、道具…が、より話を際立たせるのですなぁ。

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観察 ~永遠に君をみつめて~

監督 横井健司  公開・2007

ゆっくりと流れる日常と思いと背景と。茂樹と弥生のふたりの人生を追っていく形の物語。テーマは 純愛 切ない愛の話でした…。彼女を見つめる(観察)ことが生きがいの彼。そして彼に見つめられることが、また彼女の支えになり…。初恋の人なのにお互い人生で会うのが1、2回って…。常に存在を遠くに感じるっていうね。この話は二部構成になっていて、初めは茂樹編。そして弥生編。で、最後につながる。普通ならこんな風に望遠鏡で見られて犯罪めいてて気味が悪いとか思うだろうし、異常か?と思うよね、しかしこの話を見ていると、全然そんな、気味の悪さは感じられず、やはりそこには愛情しか感じないのだから不思議。雨宿りに使った思い出のトンネル。雨の音。物語全体に漂ってる湿気というか、何と言うか、じれったさが雨とリンクしていて、見ているものを切なくさせるよね。もうそこまで好きなら今すぐ会いにいって抱きしめてやれよ!と何度も言いたくなるのですが、会って近くにいたらもうそれは「観察」ではなくなってしまうわけで…。弥生の言う「人との距離感がわからない」が物語ってるような。きっとこの茂樹、望遠鏡との距離…そこに心地よさを感じていたのだろうなと。見られていることが支え。しかし最後の沢山の日記…「望遠鏡の光をつかみたい…」的な一文があり、号泣でした。やっぱり会いたかったんだろうなーって思ってしまって…。幼い弥生が茂樹の望遠鏡を返しに家に行くんですが、気づかれないんですよね。チャイムの音に何故気付かないんだよ…。あの時気づいてたらさぁ…って!「ヤホホホゥ~♪」の歌が切なくて…。お互い家庭をもったけど連れは愛せないし…弥生の夫の最後が悲しくてさ、ずっと俺を見ていないって。茂樹の嫁はしょうがないと思えましたが…嫁さんは元々男運なし、元彼がガソスタで嫌がらせしてくる程度の奴だから。茂樹について行くと言ったけれど、茂樹に気持ちはないって明白だったわけだし…それでも好きだからついていったのかもしれないが、連れてってというにはただの逃避だった気がしてならない。存在理由を結婚と家庭にもっていった感じの、愛はあるのかわからない不確かなもので。とにかく、茂樹と弥生は純粋すぎるじれったさで、それが40年余りも続くのだから、これが本物なのだろう。片方が死ぬまで真実の気持ちがわからないなんて、泣けてきます。これもひとつの愛するということの方法なのだと。

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ロック・ユー!

監督 ブライアン・ヘルゲランド  公開・2001

平民が貴族のスポーツで名誉と富を得ようという話。しかし話が進むにつれて富とかどうでもよくなってくるから、すがすがしいよね。青春なストーリーです。主人公は貴族と偽って槍試合に出るんだけど、けっこう最後までばれないのが凄い、ていうかチョーサーのおかげだろう。チョーサーがすべての役を食ってしまうほど立っているので、本当にこれは最後までチョーサーです。あんなにロマンスとか黒い奴とかいたけど、なんといってもチョーサーさんだよ。テーマは 運命を変える 仲間と愛と…やさしく愉快な連れが本当にいいよね…。中世ヨーロッパっていう、歴史がよくわからない人にとってはちょっと堅苦しいかなっていう雰囲気なんだけど言葉だけ聞くと!しかしこの物語ではそんな雰囲気は一切感じられず!中世にはない若者言葉。中世にはない音楽をテーマ曲として流す。時代と合ってなくとも話のテーマと被せて流す!熱かったです…。主人公のパパが言った台詞が印象的でした 「不幸は幸せと同等の価値がある」 パパと再会したところはちょっと泣きそうになりました。しかし、全裸のチョーサーには敵いません…。奇人とぽっちゃりと威勢だけはいい奴と男勝りな鍛冶屋の女…この脇をかためる仲間が味すぎる良すぎ!個人的に主人公とヒロインのロマンスも良いのですが心に刻まれるのは愉快な仲間ですね…。まぁ何歳かわかりませんが、初恋っていう初々しさがいいのかもしれませぬが、初々しさを超えるキャラの前では霞んでしまうよチョーサー!問題をあげるとしたらそこなんでしょう…チョーサーが立ちすぎたっていう。主人公がイマイチがっとこない。面白かったのに…ですよ。やはり映画は役者さんですね。

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ナイトメアー・ビフォア・クリスマス

監督 ティム・バートン  公開・1994

ハロウィンタウンの説明から始まる物語。そこで凄く個性的な登場人物たちの紹介(こんなに変なのがいますよっていう)まで行われ、最後に主人公ジャックが現れる。そしてはじめからサリーとの恋も予感させます。ミュージカル仕立てで見てて楽しいです。ジャックは恐怖の王。しかし名誉がありすぎて空しい…っていう贅沢な悩みなんですけど。この今ある幸せは何かを失ってみないとわからない。自分は何者なのか これがテーマなのだと思われます。そしてわかりやすく話は進み…クリスマスとハロウィン、この対極するふたつのものを使って違いをだし、そこに生まれるアンバランスな世界、そこに面白さがあるのだと。そしてなんといってもキャラの個性。特徴がありそれを生かす物語。大げさなほどいいってう…ここまでする?っていうほど、残酷なやつがいるけど、不思議と怖すぎない、むしろユーモアに変えてしまう。ティムバートンだなぁまぢティムだよなっていう作品だと思いました。ジャックとサリーのロマンスがまだちょっと見たいなぁと思ってしまう終わり方でした。博士に毒入りスープを飲ませて(殺人未遂)逃亡する女の子がこのハロウィンタウンでは一番まともな神経なんですよね。ジャックは世間知らずのおぼっちゃんみたいな感じなんですが、日本語吹き替えの市村さんがあまりにもピシッとした良い声なんで、頭良い子に見えるんです。とにかくあの悪ガキ三人組はやばい…。とにかくわかりやすく目で見て楽しいキャラ楽しいっていう。これがロングセラーなんすよね。

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