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リーグオブレジェンド ~時空を超えた戦い~

監督 スティーブン・ノリントン  公開・2003

何だかアトラクションに乗ったような感覚で見れる映画でした。時間も一時間半ちょっとで、あっという間に終わってしまったという感じ。もとの原作はアメコミだそうで。一つの世界に主役級のキャラ達が勢ぞろいし、世界平和のため首謀者であるMと戦うというものです。登場するのはアラン・クォーターメイン、ネモ船長、トム・ソーヤー、ジーキル&ハイド、ロドニー・スキナー(透明人間)、ミナ・ハーカー(吸血鬼)、ドリアン・グレイ、です。舞台は1899年。彼らは超人紳士同盟とか呼ばれてます…何そのカッコイイ組合!時空を超えてるから、その時代にはありえない物がいきなり登場して、車とか?(定かではない)けど、細かいこと気にするな…っていうのが画面を通して伝わってきます。ツっこむなよ…みたいな。まぁ彼らが人間じゃない扱いだからそんな細かいことどうでもいいんでしょうね。しかし、ちょっと予備知識がないと、キャラ分かんなくてポカーンとなります。もう分かってる人前提でつくられている話なので、元からキャラのことを知ってないと楽しめない感があるんですよね…。夢の共演というのはわかります。個々の個性がよくでていて、これを機に透明人間のこともっと知りたいなぁとか、そんな興味も湧いてきます。個人的にアランとトムの父と息子のような関係には萌えました。ドリアンもイケメンな色気でやばいです。ミラの妖艶さの中の凶暴性が、妖怪人間ベムのベラみたいで、カッコよかったです。最後もアランの復活を予感させるようになっていて、まだ何かあるのかと期待するような終わり方になってますが続編はないんですね。アラン役のショーンコネリーはこの映画を最後に俳優引退したそうで…。アランじいさんがかっこよかったのでこれを機にコネリーさん出演してる映画とか見たくなりました…。

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荒野の七人

監督 ジョン・スタージェス  公開・1961

テーマ曲が耳から離れない…。時代は古いがそれを感じさせないクールさがある。それが名作なのだろう。物語は「七人の侍」のリメイク。…私はそれすら見てないので、原点を今度ちゃんと見たいと思います。舞台はメキシコで、農民、盗賊、そして7人のガンマンが出てくる。平和で牧歌的な時代は終わったのだと、盗賊カルベラが農民の作物を根こそぎ奪っていくところから話は始まる。毎回被害に遭う農民達は何とか盗賊を追い払うためにガンマンを雇うことにするのですが、その男達が個性ある渋めのカッコイイおじさんばかり…。一人、若造のチコがいますが、彼はその成熟したおじさん達の昔の姿の象徴のようなものです。7人皆カッコイイのですが私は特にクリスとビンの二人が特に。ベルナルドも子供に慕われすぎて、表向きはぶっきらぼうなのに優しさのギャップがたまらなかったです…彼が死んだのが一番ショックでした。というか、まさか4人も戦死するとは思わなく…次々と撃たれていく姿が本当に悲しかったです。ハリーも死ぬ間際まで報酬にこだわってて、さすがお前だぜと思わないでいられなく、クリスの「金鉱があるんだ…」という嘘にも泣けました。しびれたシーンはクリスの7人になった… の台詞。若造チコは若造すぎたため初め仲間に入れてもらえないのですが、拒否られても必死でついていき、村に着いた際ガンマンに怯える農民達に、これから盗賊と戦うのに俺達にまで怯えるなんてそんなタマでいいのかよ的な激励をしたのが、ガンマンおっさん達の琴線に触れたんですな…で、仲間になったと認められたんですな…。カッコイイよ!クリスとは対照的な若干ゆるい感じのビン、なんだか癒しな存在でした。あんなにバカスカ撃ってるのに和みました。盗賊カルベラはクリスらも自分と同じ穴のムジナだと言います。確かにガンマンという立場は同じだが、クリスらは自分達の欲のために人から略奪するようなことはしないのです。何だかんだで日雇いの仕事を探したり、薪を割ったり、いずれは安定した職を持ちたいと思っている。しかし、ガンマンであることは変わりなく。彼らは家庭を持たず、その責任から逃げ続けてきた…いや、自らそれを選んだ人達。ごく普通の生活、帰る場所を捨てた男達。そして、困った人は必ず助ける。そんな良心にはあふれている。最後、村の長がクリスらに あなたたちは風だ… と、告げる。農作物についた害虫を風が散らす…そんな存在。しかし男達は 勝つのは農民、いつも俺達は負けだ… と言って去るんですね。なんだよ負け組カッコイイじゃねぇかー!と思わないではいられないです。チコは村娘と恋仲になったのでガンマン卒業。農業にかえりました…。あれだけお前、「クリスとビンについていくんだ!」とかいきがってたのに。しかし、これも人の道、愛する者ができて良かったじゃないか。最終的に2人のおっさんしか残らなかったのがまたなんかカッコイイ!これからも風のように生きるんだろうな…。7人の人間模様、彼らの生き方、それぞれ描かれていて面白かったです。銃撃戦も現実味があって砂埃がじかに感じられるようでした。当時、CGなど存在しなかったのが、画面をリアルにしていて良い味になっている。そして、黒澤明は世界でも認められ、愛されている監督だったということがこの映画を見てよくわかりました。撮影43日という短さでしかも予算内で収まったという映画。プロすぎる業にびっくりしました。一か月ちょっとでこんな名作を…監督さんの力量ありすぎです。そしてまだテーマ曲が頭から離れません。

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ピーター・パン

監督 P・J・ホーガン  公開・2003

ピーターパンが美少年すぎてつらい実写映画。ディズニー版を見たことがないので、これを機にディズニーも見たくなりました。ファンタジーな世界が本当に現実感なくて夢の中にいるようでした…。空が綺麗で。雲が綿菓子みたいで。本気で雲に乗れるんじゃないかとか、この映画を見たあと、自然と雲眺めてますからね…。本当に映像が綺麗で色が鮮やかで、どのシーンも切り取って、絵画として壁に飾りたいくらいです。大げさすぎかもしれないが、本当に絵画レベル…絵画の中に人が動いてるみたいな映画。それでまたメッセージ性が強くて、リアルに共感する部分もあります。大人になるのが嫌でネバーランドに行ったピーター、けどお話が聞きたくてウェンディーを連れて来ちゃったピーター。その話はどれもロマンスなもの、お姫様と王子様の愛の話。ピーターは愛を知らない、愛することがわからない、永遠の少年だけども、実は彼も人間だから、そういう「愛」を知りたいし、でも否定したり、思春期特有の天の邪鬼な部分が大半を占めるので、もどかしいんですが…しかし最終的には「冒険」のほうをとり、ウェンディー達と別れます。生きることは冒険だ と言ったピーターの台詞が刺さります。ウェンディーも大人になるのを拒んでいましたが、ピーターに惹かれている自分の恋心を知り、大人にならなければならないという答えを出すのですが、最後のキスシーン良かったですね…。ウェンディーのキスを捧げる相手は旦那さんでなければならないのが本来の通常パターンなのですが、ピーターは大人にならないので、それができない。けれど、この初キスはピーターにあげるわと…。ロマンスや…。愛を知らなかった少年に愛を教えることができたウェンディーは、初恋の人でありお母さんでもある。このピーターパンという物語自体、大人になり結婚したウェンディーが子供に読み聞かせている話だったのですが、こうやってお話を語り継ぐことが、その次の世代にも伝わり、親から子へと、愛情として渡される感じで、温かいです。だからウェンディーは大人になって本当に良かった。ティンカーベル(妖精さん達)、人魚、フック船長、ワニ、タイガーリリーなど、個性あるキャラ達が皆輝いていて良かったです。妖精粉をふりかけてほしい気分っす。あと迷子少年達もママを見つけることができて良かった…。ピーターパンの作者、バリのお話が特典で入っていて、彼の育った背景にこのピーターパンという物語があると思うとかなりじ~んとします。本当に子供達を愛していたんだなぁと。

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マスター・アンド・コマンダー

監督 ピーター・ウィアー  公開・2004

海洋で繰り広げられる戦い。男くさっ…いや、これが男なんだ!という力強い映画だと思う。船上での戦いは人数もかなり多いので迫力あり、嵐とか来ちゃったりするので、波とか海の厳しさもリアルに伝わってくる。実際見ていて船酔いしそうだった。怪我は本当に痛々しく、死んでいく仲間達を弔っていく姿は泣けて…ブレイクニー少年は凄い。まだ十代も前半ぐらいのあんな小さな子なのに腕を斬り落とされても(腕の負傷で治療するけど麻酔も何もないから…)涙を我慢するなんて、偉いというか誇り高い心の持ち主。子供にみえない、カッコイイよ!音楽もクラシックな感じが時代背景とあっていて心地いい。このバイオリンを艦長とその親友である医者スティーヴンが演奏しているのだけども、へたくそさがなんとも愛嬌あっていいよね。この二人の性格は正反対で何度も意見が食い違ってぶつかり合いを何度も起こして…でもお互い理解してるし、結局は気遣うし。何だか男しかいない船の中なんですけど、この二人の絡みが愛情感じないではいられないので、じ~んと萌えた。特にガラパゴス諸島での出来事は泣けた。何でここが泣けるのかは人それぞれです。敵との戦いをとるか、今ここにある雄大な自然に目を向けるか。かつてガラパゴスは本当に宝庫だったと思う。見た事のない生物が沢山いて、スティーヴンのうきうきする気持ち、これから採取するぞ!っていう格好してたじゃない…準備万端で。なのに「任務」だとか言って艦長…ジャア――――ック!!スティーヴンの心折るなや…。その後のうなだれたお医者さん本当に見てて辛いよ、泣けてきたよ…そこにブレイクニーさん来て、ガラパゴスの貴重な虫だよ…って(泣)虫をお医者さんにあげて…励ましてる…一番気遣いのある大人。戦いの合間の夕食のシーンや日常風景が臨場感あって良い。というか、この映画ってアクションものだけど、細かな人間描写に重きがあるような。皆、目的は敵のフランス船を倒すことなのだけど、戦いを撮るというより、その中で生きている男達の生きざまを撮るような。なかでも、ホロムの自殺はショックで、男社会の権力っていうか階級というか、上に立つものがなめられてはいけないのは当たり前で、そうなってしまう状況になったのも仕方ないし誰のせいでもないと思うが、死を選ぶまでに追い詰めてしまったのも悲しい。皮肉にも彼が亡くなった後、風が吹き、状況は好転してしまうのがなんとも。見終ったあと、長い歴史の、人の、一部分を見たかのような気分になりました。まだ続きはあるんだろうし、終わらない彼らの冒険です。私的にはガラパゴス諸島が見どころ。艦長よりもスティーヴンに同意。それほど生物の神秘に惹かれるものがある。しかし、結果、男は戦う その自然もいいけれど戦うんです。物語最後の艦長の台詞 「鵜は飛べないんだろ?だから逃げないさ」 が答えな感じ。今しかできないことをするんです。艦長と医者の友情がまどろっこしい感じな、恋人だと錯覚しそうなほどだったのはたぶん気のせい…一度はガラパゴス拒否ったのにスティーヴン撃たれて弱ったらすぐガラパゴス行ったからあの艦長。そんでまたガラパゴス去るの早ぇーし。スティーヴンは可哀想、あんなご主人は嫌。人間関係がとても楽しく見れて満足でした。

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シャーロック・ホームズ

監督 ガイ・リッチー  公開・2010

ホームズがかなり肉体派なのには驚きました。そういう武術をたしなんでいたのですね。あとワトソンがカッコイイのですが…。往来のちびデブオッサンという概念を取り払って本当によかった…と思いました。元ある話を違う作り手が新たに脚色するという方法は、それ以前のファンもこれからのファンへも良いアプローチになるのだと思いました。これがホームズ!じゃなく、こういうホームズもいるよ?みたいな…それほど、ホームズさんが長年愛され続けている証拠。話は軽快に進み、飽きない感じで引き込まれ、なるほど的解決。事件解決とともにまた新たな事件。今後につながるモリアーティ教授の存在。なんといっても人間関係の面白さが際立っていましたが。監督は同性愛否定で単純に男同士の友情、そこから生まれる嫉妬とかそういうの面白いとおっしゃっていたのですが、仲のいいオッサン同士としては半ば大丈夫なのかなと思う面も多々ありました。メアリーとの結婚をホームズの許可がないとできないのかワトソンは。ホームズもメアリーの欠点とか探してやるな!良い人なのだから…アイリーンという魔性女のキレ者に惹かれているホームズもかなり見どころでした。ホームズ、ワトソン、アイリーンの三角関係もなんだかはらはらします。アイリーンはワトソンの事、大嫌いなんですよね…ホームズ思いの良い友達だと理解しながらも、どこかワトソンが嫌い。ワトソンも、唯一ホームズが気になる女性、しかも犯罪者ですから、警戒しますし守ろうとします。…なんだこれ。なんだこの関係。あと、何度も実験の犠牲になるワトソンのペット(二人の犬らしいんですが)が可愛くて…おかしくて。これはシリーズ通して見たくなる感じです。映画の作り手が詳しく時代背景を理解し、キャラクターの詳しい洞察をしている。それが面白い人間関係をつくる。そして背景、道具…が、より話を際立たせるのですなぁ。

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