監督 加藤久仁夫
公開・2008 (短編アニメーション映画) 号泣でした。この短い12分という枠のなかで、一人の人生を「積み木」に例え、過ぎ去った過去の出来事は水没してしまうという不思議な環境の中で、一人生活するおじいさん。絵本のようなやさしいタッチで描かれる世界は綺麗で、触れたくなる感じ。ナレーションがあるとおじいさんが何をしているのか分かりやすく説明してくれますが(長澤まさみちゃんが)…不要です!人の声もなく、生活音に耳を傾けて、今、この人が何をしようとしているのか、どのような思いにふけっているのか…想像してください自分で。人生ってなんぞ…。あの頃は良かった楽しかった?おじいさんの思い出は楽しいことばかりが思い出されていましたね。しかし、ふと切なさが。もうそこにおばあさんはいない…とかね。何故おじいさんが一人になってしまったのか。娘夫婦は今何をしているのか。孤独や哀愁が漂う寂しくて空虚な世界。…なんだけど、毎日の生活を規則正しく送るおじいさん。部屋が水没してしまったら、またその上にレンガを一つずつ積み上げて家を完成させていく。そして新しい「つみきのいえ」が出来て、何も変わりなく生活していく。人ってどんなことがあっても生きていかなければならないんですね。それが人生なのでしょうか。水没した町、水から顔を出す微かな家達が魅力的です。交通手段は船。おじいさんが釣りをしたり、パイプを水中に取りに行く時ダイバー姿だったり、すべて可愛かったですおじいさん(*´ω`*)この短編アニメーション、第一印象では日本人が造ったとは思えなく、普通にどこか外国の絵本作家の映像化?と思っていましたが、全部日本製でした。メイドインジャパンでした。素晴らしいアニメです。加藤久仁夫監督の作品見たくなります。是非、ナレーションなしで見てください。
[1回]
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